2597 ユニカフェの第37期定時株主総会

平成21年12月22日(火曜日) 10時〜

場所 第一ホテル東京 5階 「ラ・ローズ」

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本日2件目の株主総会です。1件目は渋谷でフルキャストでした。お土産貰いに行っただけだけどね。


会社四季報には「レギュラーコーヒーの焙煎・加工メーカー。缶コーヒー向け工業用主力。UCCの子会社に。コーヒーは中国開業費剥落。飲食黒字化。仕入れ販売大幅縮小。デリバティブ損、貸倒特損見込まず、繰延税金資産取り崩しない。3月発表予定の事業再構築計画『100日プラン』次第で表記から変動。12月22日総会経てUCC上島珈琲に第三者割当30億円実施。5割強の筆頭になり包括提携。財務強化と信用力補完、経営陣も招聘して刷新。上場維持の方針」と書かれています。


株主優待は100株以上ですと2000円相当の自社製品です。


11月上旬まで株価は1000円ぐらいでしたが、11月13日のある発表で3日ぐらいストップ安して、475円まで株価が下がりました。現在は570円ぐらいです。

その理由は・・・・。


★★★★★★★★★★★★UCC、ユニカフェ子会社化 「総合メーカー」基盤固め★★★★★★★★★★★★

UCC上島珈琲は13日、コーヒー加工製品向けの原料製造を行うユニカフェが発行する、第三者割当増資を30億1000万円で引き受け、12月25日に連結子会社化すると発表した。ユニカフェの発行株数は700万株で、増資引き受けによりUCCは発行済み株式数の50.47%を握る筆頭株主となる。ユニカフェの東証1部上場は維持する。

 両社は競合関係にあり、UCCがユニカフェを傘下に収めることで原料製造分野でのシェアを拡大。総合コーヒーメーカーとしての基盤を固める。

 一方、ユニカフェは主力事業の競争激化に加えて、飲食関連など周辺事業の不振が深刻化。13日に発表した2009年9月期通期連結決算では、3期連続の最終赤字に陥るなど業績悪化が深刻だった。このため9月初旬に、UCCに支援を要請していた。

 ユニカフェは増資で調達する資金を、9月末時点で55億円超に上る短期借入金の一部返済に充て、親会社となるUCCの支援を受けて経営再建を目指す。

 また業績悪化の責任をとり、12月22日に開催するユニカフェの株主総会では、大武浩幸社長はじめ8人の取締役が総退陣する予定。その一方で、UCCはユニカフェの新経営陣に過半数の役員を送り込み、ユニカフェの経営再建を指導する。株主総会に先立ち、UCCとユニカフェは、早期に事業再建計画を策定するチームを立ち上げ、12月上旬までには計画を策定する。

 会見したUCCの上島達司会長は、「幅広い分野で協力関係を構築、成長基盤の強化を支援する」とユニカフェの経営再建に協力する姿勢を強調した。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


UCCに〜ユニカフェの株を1株430円、700万株を発行し約30億円でUCCに買ってもらうって事ですかね〜。発行株数が2倍になるって事と発行価格が430円っていうのが嫌気され株価が下落してしまったようです。

決議事項にこの件があるので〜否決されたら白紙になるけどその可能性は低いでしょうね。大株主に先に話が行っていて賛成を貰っているでしょうから。

12%の株式を持っている社長の大武氏はこの株主総会が終わるまでは筆頭株主。上の記事ではユニカフェの取締役は総退陣と書かれていますが株主総会後にはどうなるのでしょうか?

決議事項、4号議案に取締役10名選任の件ってあるのですが、6名はUCC関係、3人はユニカフェ関係、1人は社外。ユニカフェの取締役の鈴木氏、小西氏、そして社長の大武氏も入ってますが株主総会後の役職は何になるんでしょうかね?大武氏は今までと同じで社長って事は無いでしょうけど。


UCCは上場してないんですよね〜ユニカフェは上場を維持するって事ですが〜株主優待も維持されるのでしょうか?


ライバルのキーコーヒーの株価は1500円ぐらい。数年前までは同じぐらいの株価でした。どこが違ったんでしょうかね〜?


会場の最寄り駅は新橋駅。新宿駅からだと30分ぐらい。


到着は、9時50分。





有名な新橋駅前のSLです。新橋で株主総会はこれまで無かったのではじめて見ました。





総会会場のホテル。手前の茶色のビルじゃなくて1つ後ろのビルです。





受付から会場までの通路が〜展示やコーヒーを飲めるスペースになっていました。





工場のビデオを流したり〜。





飲み物はコーヒーと水。





コーヒーは少しスッパイコーヒー。砂糖とミルクをたくさん入れて酸味を消します。





展示はこんな感じ〜。





会場は600人ぐらい入れる大きさ。出席株主は500人ぐらいでしょうか。


社長の挨拶、監査報告、約36億円の純損失のお詫び、無配のお詫び、召集通知の説明、第三者割当増資の説明、株主数議決件数、議案の説明。


第三者割当増資の理由は、売上の30%の有利子負債。過去3期にわたって約73億円純損失を計上。自己資本を回復させる事が急務だが有利子負債を短期的に減少させる事は不可能。検討した結果、第三者割当増資が最良だと判断した。業界再編をなしうる先、当社と理念を共有し、経営資源を有機的に結合できる相手としてUCCが最良だと判断した。1株430円の根拠は第三者機関であるTFPビジネスソリューションに株価算定をしてもらった。UCCとの提携は継続的な成長をより確かな物にすると確信している。


10時34分から質問タイムですが会場の株主からの質問の前に、あらかじめ書面で頂いたという質問から。


3年連続純損失を計上した。額が4億円、30億円、40億円と年々巨額になっている。なぜか?

当期の純損失約40億円となった要因は、営業外費用のデリバティブ評価損約5億円はヘッジ会計の処理によるもの。貸し倒れ引当金は子会社に対するものが約3億円。他にコーヒー以外の部門から完全撤退するための引当金約14億円計上。また収益状況が悪化した事から繰延税金資産の取り崩しが発生したので法人税等調整額約11億円計上した。3期連続の純損失の要因は取引先の突然の倒産や業績不振、周辺事業の採算性確保が計画通りに出来なかった事に原因がある。


大幅な損失の責任は?

全取締役あると認識している。取締役全員が辞任する心づもりでこの場にいる。その為、UCCから6名の取締役を迎える事にした。事業の継続を確保するため、当社から3名の取締役候補者を出させてもらった。代表取締役の大武は代表取締役から降りる事になっている。代わりにUCCの中村氏に本株主総会終了後に行われる、取締役会において代表取締役に選任する事となっている。役員退職慰労金制度を廃止して受給権を放棄し、2ヶ月間ではあるが役員報酬のカットをしている。具体的には社長の大武は全額カット、取締役は50%カット。


第三者割当増資の理由。増額約30億円の根拠、1株430円の根拠は?

自己資本を正常な水準にする為に必要な金額として設定。当社には約55億円の銀行借入があり、その大半が短期借入金。1株430円の理由は第三者機関に株価評価を依頼して決めた。妥当だと思う。


UCC以外の選択はなかったのか?

シナジー効果、棄損した自己資本の早急に回復するという点でもっとも有効な方法である。


UCCからの役員が多い。

非常勤の取締役候補者3人いる。UCCの社長、副社長、専務。UCCグループの傘下で必要なアドバイスを頂く必要があるので必要な役員人事だと思う。常勤の取締役の構成はUCCから3名、ユニカフェから3名。UCCの子会社になるが上場は維持する。上場会社としての独立性は確保する。その点はUCCは認識している。


株主優待は?配当は?

優待については株主との重要な接点。株主から強い支持を頂いている。今回は無配であるが優待は継続実施した。今後については継続できるように努力する。配当については早期に復配出来るように努力する。


続いて会場の株主からの質問タイム。


営業外損失がコーヒー以外で約15億円。コーヒーの営業利益の25倍の損失。業績悪化の原因が商品市況、為替の影響が大きいとの説明だった。どうしてこのような損失が出たのか?

誠に申し訳ない。今期からコーヒー以外から撤退する。今後に引きずらないようにしたい。


今後の計画にビジョンが無い。株価をどうやって上げるのか?

UCCとの提携で100日プランという、3ヵ月後に色々な対策やビジョンを公表する。


UCCとの提携、子会社になる。経営責任をUCCに丸投げするのでは?UCCの経営状況、財務状況はどうなのか?UCCとユニカフェの今後の事業展開は?

UCCの経営状況、財務状況は大変良い。心配ないと把握している。UCCとの問題もあるので私がとやかく言えない。今後の事業展開は株主総会ですべての議案が可決されたら100日プランを具体的に作成し企業価値を上げるプランを考えたい。財務体質、収益の改善、企業価値を上げる。こういった事はHPで公表する。


飲食業は撤退するのか?

今後、100日プランの中でどのような形が良いのか決める。


連結貸借対照表。破産更正債権、約39億円あるが前期より増えている。

保守的な観点から子会社、関連会社に貸し付けたもの、未集金を処理した。


第三者割当増資は既存の株主にお願いする事も出来たのでは?それによってUCCに下る事は無かったのでは?

当社の資本が棄損してしまった。年内に30億円必要。緊急性を要するので。


UCCに対して430円で割り当て。それによって株価が下がった。今までの株主が見限ったのでは?発表前の株価と430円、何でこんなに差があったのか?現在の株価は570円ぐらい。UCCは150円ぐらいの評価益が出る。非常に腹が立つ。

第三者による評価査定で430円と出た。妥当な金額だと思う。株価は色々なファクターで決まる。私どもがあれこれ言う事は無い。


3年間純損失。役員報酬、賞与、一般社員の人員カット、賃金カットはしたのか?

プライベートな問題もある。希望退職者を募集している。


UCCとの提携でシェアを奪い合うのでは?

ユニカフェは工業用コーヒーの加工でで1番なのでこれを中心にやる。UCCは業務用、家庭用でNo.1。我々のグループで日本のレギュラーコーヒーの25.5%のシェアになる。きちんと住み分けしたい。


サントリーとの合弁でサンカフェという会社をやっている。UCCとの提携で変更はあるのか?

サンカフェは黒字。今までどおりサントリーと育てたい。


貸借対照表にある事業構造改善引当金約1億円は何か?

コーヒー本業に復帰するので、周辺事業のストップ、撤退による不良在庫の引当金。


3期連続赤字。無能な経営者。取締役に3人も残る必要があるのか?責任を明確にして欲しい。責任を感じで全員退任して欲しい。

企業の継続の為。人間関係が重要。そういう意味では全員が退任すると継続性が危ぶまれる。事業継承をきちんとしたい。退職金を全額返上した。また賃金もカットした。それでも今までどおり頑張って良い会社にしたい。


株価について。インサイダーが無かったのか?連続ストップ安で売る事ができなかった。

株価については申し訳ないと思っている。東証一部の企業として機密性を厳守している。そういった事はまったく無い。


為替のこと。今期は予約しているのか?

今期の予約は90円40銭。これ以上であれば益になる。


10人の役員が承認され最後に紹介があると思うが、お願いしますだけじゃなくて、所属と抱負も言って欲しい。特にUCCからの6人からはコメントが欲しい。

所属については総会後の取締役会で決める。まだ決まっていないので紹介できない。抱負はこの場で必要ないと議長として思う。


1株430円は最悪を想定した決算で算出し、その結果430円になったのか?UCCは最安値で株を手に入れるという事なのか?

先ほどから申し上げている通り第三者機関の査定。妥当な価格だと考えている。


先ほど年内に30億円必要とあったが、ここにいる株主に第三者割当増資をした場合にどれだけ時間がかかるのか?

おおむね半年以上かかると思う。緊急性を第一に考えると今回のやり方がベストだと思う。


残る3人の取締役の今後の役職は?退任する取締役の今後の役職は?

本総会後の取締役会で決まる。


もう株主優待で株を買わないと決めた。貸借対照表の破産更正債権の約57億円。リスク管理は?個別に数字を出して欲しい。

注意していたが結果としてこうなってした事をお詫び申し上げる。今後債権を回収する事になるので個別には言えない。


本総会で選任されるUCCの人にユニカフェの株を持って欲しい。

個人的な事情もある。株を持っていようがいまいが誠心誠意努力する。


来年の総会までには株価を1000円にする事は出来るか?復配は出来るか?

シナジー効果はどれだけあるかまだわからない。シナジー効果を十二分に発揮したい。利益が上がる会社にしたい。企業価値を上げることによって株価は決まると思う。


「そろそろ十分な質問を頂いたのでもう1人だけ」と社長が言う。


厳しい時なのに10人も取締役が必要か?7人ではダメなのか?

常勤取締役は6人。非常勤は常勤ほど給料は取らない。当社にとって必要な人数だと思う。


「それでは、議案の採決に入らせて頂きますが、ご賛成の方は拍手をお願いします」と社長が言うが「質問させてください」と言う株主も。


拍手がある程度あったので、11時38分質問タイム終了。


続いて議案の採決。1号議案、第三者割当増資の件の採決の時に株主から「反対〜!!」の声が多数上がるが2/3以上の賛成で可決。


2号議案の入るときに株主から「議長交代の緊急動議」。いまさら交代しても仕方ないと思うけど・・・・。


議長である社長から「議長不信任だ出ましたので採決をしたいと思います。私としましてはその動議に反対でございます。このまま議事を続ける事にご賛成いただけますでしょうか?」


拍手で賛成多数と判断して動議は否決。


その後、2〜5号議案はスムーズに可決。


取締役の紹介があり、11時45分、株主総会終了。


お土産は、





マイルドブレンド  10杯分


株主総会後、HPに取締役の人事が発表されました。

旧ユニカフェの社長の大武氏は「代表取締役社長」→「取締役会長」

旧ユニカフェの取締役の小西氏は「取締役兼執行役員 生産本部長」→「取締役兼執行役員 生産副本部長」

旧ユニカフェの取締役の鈴木氏は「取締役兼執行役員 生産本部原料購買部長」→「取締役兼執行役員 営業副本部長兼生産本部原料購買部長」
 
 他の旧ユニカフェ取締役だった人は取締役兼執行役だったので取締役が外れてただの執行役になった感じ。
 
新ユニカフェの代表取締役社長はUCCの常務執行役員の中村氏が就任。



帰りは新橋から銀座まで歩いて「ローズオニール・キューピー展」に行きました〜。





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