7968 田崎真珠の株主総会

平成23年1月28日(金曜日)午前10時〜  神戸市・本社2階田崎ホール

ジャンプ君さんから頂いたレポです。ありがと〜!!

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相変わらず寒い関西です。でも負けずに総会へ〜。って自慢するようなことではないけど。


今日は地元のかつての代表企業で、今はクズ会社になった田崎に2年ぶりの参加です。この前行ったときは、サハダイヤモンドの買収騒ぎがあってずいぶん緊張感がありましたが、その後の2年間でずいぶん変わりました。


地元神戸には田崎のビルが沢山ありました。ジャンプ君宅の近所のレストランは、今はマンション建設中、独身寮は老人ホームに変わり、市内中心部の店もなくなった。売れる物は全部売った感じです。もはや何もないです〜。


会場は神戸ではおなじみのポートライナー「市民広場駅」ですが、駅から少し距離があります。改札口から社員が案内の看板を持っています。寒いのにご苦労なことです。役員がやるべきでしょうけど・・・。





本社ビルに到着。ビルのロゴが変わっています。そんなことよりやることがあるのではなのか。





ビルの1階は営業中の店で、受付の女性に迎えられ2階に。受付を済ませて、会場に入ります。





以前はステージに役員が並んでいましたが、今回幕は下りたままで、下に役員席などがあります。株主席は椅子が100席くらい並んでます。

場内では、新しい銀座店などをスライドで紹介していました。


定刻に開会。社長の挨拶で始まります。


株主は10849人で、議決権のある株主は9867人、出席は1502人。


しかし会場には40人くらいしかいません。しかもほとんどが社員やOBといった感じで一般株主は10人いたかどうか・・・。大変静かです。ちなみに取締役7人の内3人が欠席。まあ2人は中国人なので、いてもどうせ理解できないからいいけど〜。


ここは中国系のファンドが株の49%を持っているので、実際は総会を開かなくてもすべて可決されるということもあるのですが、かつての名門企業も落ちるだけ落ちた感じですね。


報告は飯田専務が早口で読み上げます。スクリーンはありますが、説明画面はなく、使われていませんでした。作る人ももはやいないのかな?


今期は銀座店のリニューアル効果はあったものの、相変わらずの大赤字決算でした。


小売りの営業損失はわずか800万円とがんばり、卸の営業損失も2億円ですが、合計の営業損失が23億円という訳の分からない大きな赤字になっています。


すごいボロボロの決算です。


あと取締役報酬は無しですが、取締役全員は執行役もしていて、そちらの報酬が9人で1億3800万円あるので、1人1500万円はあります。


しかも田崎家の子供か孫がいまだに居座っています。


さらに「対処すべき課題」の説明がありませんでした。忘れたのかな?


とにかく報告事項と議案の説明が終わり、10時18分から事前の質問に社長が回答。


「小売り売り上げが26%と大幅減である理由。業績回復のめどは」

「銀座店がリニューアルのため手狭になったことの影響と、不採算店閉鎖に伴う売り上げが減った。またビジネスモデルの移行中であることも理由。ただいま構造改革中。闘志の赤字も前向きな物だが、黒字化の時期はわからない」


「広告の効果をどう見ているか」→「雑誌関係の編集者にサポート集団を作っている。顧客層の取り込みを図っている」


10時25分から会場の質問タイム。


発言は3人ですが、複数回の質問もありました。回答は主に飯田専務、ほかに社長と鈴木取締役でした。


1人目。
「借入金の財務制限条項があり、単体の自己資本が130億円を下回った場合、借金を一括返済することになっているが、現在自己資本が133億円しかなく、3億円しか余裕がない。大丈夫なのか? 決算も事前予想はトントンのはずだったが赤字が26億円もある」

「指摘の通りだが、金融機関とコミュニケーションを図り、期限の利益を失わないようにする。現預金は40億円ある。今期も予想はマイナスだが、ご心配を払拭するべく努力中です」


2人目。
「今期営業損失が23億円もある。黒字化の時期が不明と言うことだが、計画がないということか」

「売上高と収益率向上は考えているが、すべてを開示できないことを理解して欲しい」


次は1人目と同じ人。
「田島体制になって2年経つが、まだ計画が出ていない。いつ復配し、黒字化するのか」

「中期経営計画の発表については考えたい。今後は店舗のスクラップアンドビルドを考えている。有力百貨店への出店もやっている」


次は2人目と同じ人。
「営業黒字化には後売り上げがいくら必要か」

「単純計算での数字は控える。粗利益率を上げる。ブランド価値を向上させる。具体的な数字は申し上げられない」


3人目。
「昨年12月14日の決算短信で、銀座店もオープンしたのに売り上げが減るとの発表はなぜか」

「152億円から146億円にした。小売りは増やすが、不採算の養殖をへらすなど」


次は2人目と同じ人。
「年々総会出席者が減っているようだ。これは会社に魅力がないのではないか。方法を考えて欲しい」→「考えていきたい」


10時45分から採決。10時46分終了。役員紹介がありました。


総会自体は大変熱心な質疑もあり、充実していました。しかしながら、それだけにかえって、この会社のボロボロぶりが際だつ結果になったのは皮肉としか言いようがありません。ここまでひどくなるとは〜。

まあもともとひどかったのかもしれませんが、いかに田崎家の放漫、公私混同経営がひどかったかということでしょう。


今期売り上げは152億円、原価は72億円で売上総利益は80億円もあるのですが、管理費が103億円もあり、大赤字です。
おそらく質問した株主の方も、これでは売っても売っても赤字が増えるだけではないか、ということを言いたかったのではないかと思います。

粗利率をあげれば、品物の質は落ちることになるように思いますし、デパートへの出店を相変わらず主力に考えていますが、デパート自体の業績が悪い上に、儲からないと思います。

田崎に若い女性を惹きつける魅力がなく、再建はきわめて厳しい印象でした。銀行が見切りを付けたらもう終わりって感じです。地元企業だけに残念ですけど正直言って見通しは大変暗いと思います。はたして来年総会があるのか???

受付には若くカワイイ女性社員がいましたが、彼女たちも今は安い給料でがんばっているでしょう。

経営者は1000万以上も貰っている感覚ではなく、現場の若い女性社員に「あなたの今のおこづかいで、田崎の製品を定価で買いますか?」と聞いて欲しい。「yes」と答えて貰える製品を作ることを私なら考えますが・・・。


なお、土産はありませんでした。


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