2732 クインランドの株主総会

平成18年9月27日(水曜日) 10時〜
場所 神戸市・神戸ファッションマート9階イオホール

ジャンプ君さんから頂いたレポです〜ありがと〜


会場は神戸市東部の埋立地にあります。きれいに整備された町並みです。
ビルはレストランやファッション関係の店がたくさん入っているのですが、定休日でがらんとしていました。クインランドの本社も同じビルにあるようです。



入り口付近に案内の人もいません。中に入ってエレベーターで9階に。降りると女性社員が「おはようございます」と迎えてくれました。受付にも女性社員が10人くらい並んでいます。みんな結構かわいいのでちょっとうれしいです。まあきれいな人を選んでいるんでしょうが・・・。



出席票と議案書、訂正の紙をもらって入場。天井の高いかなりでかいホールです。前方にスクリーン、株主席は7人がけの机が4列、1列28人が後ろのほうまであります。一番前はきっちり全部埋まっていて、2列目もほとんど若い人中心に座っています。場内はさほど込んでいないので、社員株主と見て間違いないでしょう。
3列目以降に、ばらばらに一般株主が座っていて、出席人数は100人ちょっとです。



定刻になり、役員入場。はじめに吉村社長が挨拶。莫大な赤字を出したことと、粉飾決算などの騒動についてのお詫びでした。その後開会。吉村氏以外の役員は座っているだけ、議案書もメモの類も持っていません。全員手ぶら! これは珍しいですね〜。質問が出たらどうするの?(笑)

まずは毛塚専務が24日に辞任した報告。3日前じゃん・・・。ゴタゴタしてるなあ。

次に出席者報告。株主8575人、議決権163264個。出席は1135人、84779個。ってギリギリ半分です。これまた珍しいって言うか、危うく不成立?(特別決議について採決できない)
ただ逆に言えば、吉村氏がたくさん株を持っているから、これで議案は可決確実です。

吉村氏が立って事業報告。かなりの早口で調子よく話しています。スクリーンに説明が出るから見てくれという話でしたが、図表はほとんど無く、準備が出来ていなかったことがうかがわれます。要点としては「資産が減っているのは子会社の切り離しによるもの」「今後は1社以外はすべて売却する」「よって財務は健全化する」というものでした。
健全な会社が短期に株価1割にならないはずですが・・・。

続いて質問タイム。一瞬誰も手を挙げず、吉村氏が採決に移ろうとするが、手を挙げた人がいました〜。それをきっかけに不満を持つ人が続々と発言。

「継続企業の疑義があるが、会社はもう死に体ではないのか?」

「そんなことはまったく無い。資本が前期比75%以下になるとそう書かれるが、単体では十分満たしている」

「損失80億の中身は?」

「のれん代を一気に償却したので35億、ほかに有価証券損失、システム減損処理、事業再編の特損など」

「車事業で失敗した犯人、西村氏が再任するって変」→「執行担当からガバナンス部門に移る」

「IRの訂正が多すぎる」→「申し訳ない」

「売却先が公表されているが」→「新聞に出たが買い手はたくさん出ていて交渉は順調」

「シンジケートローンの返済は大丈夫か?」→「単独行との融資もあるから大丈夫」

「子会社売却でさらに損失が出るのか?」→「特損は厳しく見ているが、個々の損失は分からない。ネステージも同様」

「今期ののれん代償却は?」→「クインランドキャピタル10億円は売却済み。他に4億あるが業績予想に影響無し。特損は発生しない」

「さかのぼって優待を廃止するなんてひどい。株価下落の責任は?」(女性の方でしたが、出席者から大きな拍手あり)

「真摯に受け止めます」

「株価を操作しているのではないか?」

「無い。ライブドア事件以降マルチに事業展開する企業への評価が低いため、事業再編を図る」

「期末に配当があると言っていたのに責任感が無い。IR担当の話がコロコロ変わる。丸刈りにしろ」(拍手多数)

「真摯に受け止める」(こればっかり。笑)

「株価大暴落はビジョンだけ言っても何にもならないことを示している。今後の具体的な数字を出せ」→「後で懇談会をします」

答弁はすべて吉村氏がしました。途中で社外取締役が帰っちゃうなどかなりむちゃくちゃでしたが、なんとか終了。議案も可決しましたが、拍手は社員株主ばかりで、一般の人はあまりしていませんでしたね。こういう総会は珍しいです。ホント神戸でよかった、という感じ。東京だとこんなに平穏に進まないんじゃないかな。社長も一応丁寧に答えてはいましたが、信用を回復するほどではなかったという印象です。

11時45分に閉会。10分休憩後に「株主懇談会」です。別室のカフェテリアで休憩。コーヒーをいただきました。



半分くらいの人が残って「懇談会」開始。僕はもうどうでもよかったのですが、一応残りました。

新社長の岩田氏が今後の事業と業績について20分間説明。でも、なんか話がまとまっておらず45分もかかりました。長すぎる〜。技術系の人らしく、経営は初めてなのかもしれませんが。20分といったらピッタリ収めるように準備してほしいです。「ちょっと時間が押していますので急ぎます」といったのがもう40分くらい経過していたし「最後に・・・」というのが3回くらいあった。こんなんでビジネスができるんでしょうか? 能力に大きく疑問を持ちました。12時前から話し始めて、みんな腹ペコなのを我慢しているんですから、そういうことに考えが及ばないのかな〜。ここの社員は。おにぎりとお茶を配るくらいの気遣いが出来ないんですね。

計画は合理化と、経営資源の集中で借金を減らし、成長するらしいです。なお吉村氏は無報酬でやるそうです。
とくに「フレームフリー」という動画作成技術は画期的なもので、北京五輪の会場や、ハリウッド映画にも使われるとのこと。見本を見た限りでは普通の動画にしか見えませんでしたが・・・。

株主からは合理化が足りないとか追求されていましたが、経営側とは話がかみ合わないままで、空腹のあまり1時過ぎに退出しました。お土産も無しでちょっと疲れました。

感想としては、上場企業の社長というのは良くも悪くも、人間的な魅力というか、納得する話があったりするんですが、ここについては、そういう色が無かったです。中間管理職の人みたいな感じで、正直前途多難だな、と感じました。まあ、責められるのが分かっていて懇談会を用意したのは救いだとフォローしておきます。


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