フルキャストホールディングスの株主総会

平成20年12月19日(金曜日) 10時〜

場所 渋谷エクセルホテル東急 6階 プラネッツルーム


本日2件目〜。ここはグッドウィルと共に世間を賑わせた派遣の会社ですね。グッドウィルの方は折口会長が有名だったりで、結構叩かれた感じがするんですが、フルキャストはあんまり記憶に無いな〜。


関係ないけど「ハケンの品格」ってドラマの篠原涼子はかわいかったですね。



召集通知に懇談会は中止にするって書いてありましたが、懇会なので「ふ〜ん」ぐらいにしか思いませんでした。
色々調べたら去年は食事付きだったようです。

「懇会は食事付き」で「懇会は食事なし」って、ま〜根拠は無いですがこれまでの経験でなっていたんですよね〜。



今年の9月下旬には下記のようなニュースが出ていました。

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厚生労働省は、日雇い派遣大手フルキャスト(東京都渋谷区)に対し、来月初めにも2度目の事業停止命令を出す方針を固めた。

昨夏に事業停止命令を受けながら、停止期間中に新規の派遣を繰り返したためで、全国155の全事業所を対象に1カ月の処分とする見通しだ。

日雇い派遣をめぐっては、最大手のグッドウィルが廃業し、厚労省は原則禁止の方針を決定。すでに関係業界では日雇い派遣離れが進んでいるが、今回の停止命令もその動きを加速させそうだ。

フルキャストは昨年3月、労働者派遣法で禁止されている建設や警備などの業務に派遣したとして、事業改善命令を受けた。その後も禁止業務の港湾荷役業務に派遣したとして、同8月、全事業所に1〜2カ月の事業停止命令を受けていた。

同社によると、その停止期間中に121拠点で961件の新規の派遣を行ったと厚労省に指摘されたという。命令が出れば、それ以前から継続していた派遣は行えるが、新規の派遣はできなくなる。同社の派遣労働者は1日約8千人で、うち約4割を占めるとされる日雇いを中心に利用企業への影響が出そうだ。

日雇い派遣最大手だったグッドウィルは二重派遣などの違法行為を繰り返し、7月末に廃業に追い込まれた。低賃金で雇用が不安定な日雇い派遣は、「働く貧困層」(ワーキングプア)の温床になっているとの批判が高まっており、厚労省は日雇い派遣を原則禁止する派遣法改正案を近く国会に提出する方向だ。

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これにより労働者派遣事業停止命令が出まして平成20年10月10日から平成20年11月9日の1ヶ月間停止しました。この命令がフルキャストに出たのは2回目。2度ある事は3度ある〜って言葉がありますね。


取締役の報酬カットという社内処分をしています。


来年9月までに日雇い派遣事業からは撤退する事が決まっています。中長期派遣に絞るみたい。


↓こんな事件もありました。

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労災隠しの疑い、フルキャストを書類送検
人材派遣大手のフルキャスト(東京都渋谷区)が労災事故を届け出なかったとして、茨城労働局筑西労働基準監督署は2008年9月1日、法人としての同社と、同社の前下館支店長(31歳)を労働安全衛生法違反(労災隠し)の疑いで水戸地検下妻支部に書類送検した。派遣先のプレス加工会社社長(40歳)も同容疑で書類送検した。
調べでは、フルキャストの男性派遣労働者(当時18歳)は2007年7月、茨城県筑西市の派遣先で、金属製資材をフォークリフトで運ぶ作業を手伝っていたところ、資材が倒れて左足首を骨折した。男性はその後2カ月近く休業したが、同社や派遣先はこの労災事故を速やかに労基署に報告しなかった疑い。

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フルキャストは不起訴処分、社員は罰金という結果になっています。


おまけに「継続企業の前提に関する重要な疑義」付です。管理費の削減、保有資産の売却、借入金の契約条件の見直しなどにより解消すると考えているそうです。


こんな会社ですが東証1部です。


会場の最寄り駅は渋谷駅。新宿駅からは山手線で10分ぐらい。


山手線のテレビでやっているサッポロビールの料理のレシピのやつ〜。江頭ひなたから違う人に変わってた・・・・。
いつ変わったんじゃ〜チョーショック!!


会場は駅直結。玉川改札を出て斜め右に行く。





途中に岡本太郎の「明日の神話」があります。デカイですね〜。


会場に到着したのは、9時45分。





会場は200人ぐらい入れる大きさ。

飲み物は無し〜その代わり受付や案内係りに美人10人ぐらい用意する配慮がありました。





出席株主は70人ぐらい。


議長は会長の平野氏。まずはお詫びから。

平成20年10月3日に東京労働局より平成19年8月3日付けで出た労働者派遣事業停止命令に違反したとして、労働者派遣事業停止命令および労働者派遣事業改善命令の行政処分を受けた。株主の皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫び申します。またこれにより業績が悪化し無配とする事になったことをお詫び申し上げます。当社はこの事実を厳粛に受け止め、役員を含む関係者の処分ならびに再発防止の処置をこうじています。労働者派遣事業者の責務を完遂し信頼回復に努めてまいります。

役員全員が頭を下げる。


で、後はいつも通りの株主数、議決件数、監査報告、召集通知の朗読は会長、議案の説明があり、10時28分から質問タイム。


まずは事前に貰っている質問から。


取締役候補者の保有している当社株数について。

召集通知の46ページ〜48ページに記載しています。なお取締役は株式を所有しているか否かにかかわらず、当社の利益最大化のために職務を遂行する事を自覚している。取締役全員が対等な責任感を持って職務に当たる。


監査役の活動状況について。

召集通知の14ページ〜15ページに記載の通りですので説明は省略します。


違法行為をして売上計上したのでは?

抽象的な質問であり、どの点に疑問があるのかわかりませんが、そのような事実はありません。当社の会計監査人は監査手続きに関する公正妥当な基準に従い厳正に監査している。なお東京労働局から行政処分を受けた事実に関しては会社として組織的に行われたものではない。経営陣として十分に監督できていなかった点については反省しています。


現在係争中のアパユアーズとの裁判について。

係争中なので詳しい事は差し控えさせて頂く。弁護士とも相談の上、相手方の請求には法的根拠はないと認識しています。



ここからは会場からの質問。



株価が急落して残念だ。今後の見通しは?今後、派遣の法改正や景気の状況が悪くなる。

株価について経営陣としては責任を重く受け止めている。株価回復に向けて最善の努力をしたい。
法改正については日雇い派遣禁止に関する法案が国会の中では審議される段階になっているが法案は通過していない。時期の通常国会で審議されると報道機関を通じて情報が入ってきている。
いずれにしても法改正行われても行われなくても、日雇い派遣を業態変換する事によって事業継続が可能だと考えている。
短期労働市場はフルキャストと旧グッドウィルの2社がほぼ独占状態だった。現状、旧グッドウィルは事業を廃業しているのでフルキャストは短期労働市場では唯一の存在になっているので短期騒動市場を独占できると考えている。
来年度さらに景気が悪くなる見通し。現状、派遣切りとよく言われているのは製造業、技術者派遣にまでに及んでいる。これは短期というよりも中長期。
スタッフが中長期から短期労働市場に流れている。我々が民間版のセーフティネットというような形になり雇用確保に努めたい。我々が尽力する事により雇用悪化を食い止めたいという思いもある。
マイナス要因もあるが短期的には追い風が吹く可能性がある。



(株主)
厚生労働省の業務停止の処分。現場の人間が勝手にやった事で、本当に経営陣は知らなかったのか?

(会長)
経営陣はまったく知るよしも無かった。

(株主)
私が持っている資料の内容で、営業報告の中で禁止(?)売上っていう部分で色々な内容が出てきている。それについては再度質問させていただいている内容にもあるのですが、これはどういうことなんでしょうか?

(会長)
そのお手元にある資料がわかりかねるのでお答えしかねる。内容がわからない。

(株主)
ここの中で禁止(?)売上っていう金額が出ているんですよ。

(会長)
内容がわかりませんので・・・

(株主)
営業報告の中に出ています。

(会長)
営業報告というものが何を指しておっしゃっているのかわかりません。

(株主)
なるほど。こういうことに関して監査役の監査役会で何でわからなかったのか?何を監査していたのか?

(会長)
監査役に関しては適正な監査活動を行っています。当然、業務全般を適正な監査をしていると認識している。

(株主)
で、あるのであれば資料の方に禁止(?)売上って入らないと思うんですよね。

(会長)
資料?

(株主)
はい。業務改善命令とか起こったものをまた続けている状態じゃないですか。

(会長)
そのような事実は無いですし業務改善命令、事業停止命令を受けて東京労働局より適正な指導を受けてすべて改善を終了している。

(株主)
売上の中で禁止違法派遣のものが計上されている。株主を騙しているわけじゃないですか。

(会長)
ま、あの〜そのお手元の資料がわかりませんので、先ほどから話している通り、質問に回答しかねる所がある。我々の認識の中では、先ほどから説明させていただいている通り一切認識は無い。

(株主)
はい、こちらにある資料の方は警察の方に持って行って、経営陣に関しては背任罪っていう形でやらしてもらう。

(会長)
いずれにしましてもそのような事実はありません。我々は適切な形で経営に当たっている。

(株主)
私の方から見たらそのような内容でまったくない。資料が見たい方は後でお見せしますんで。経営者が違法な事をしてまで、株主を騙してまで、コンプライアンスを守らない。

(会長)
そのような事は一切ありません。

(株主)
あ〜そうですか。本当ですか?わかりました。



業務停止命令期間について。昨年の10月にでたIRの資料によると業務停止命令違反をしてしまった事について8月9日と8月10日については違反に当たらないと認識していたと書いてある。

深く反省している。今回の事業停止命令違反に関して平成19年8月10日より事業停止になりましたが、それ以前に派遣を行っていて継続しているものについては労働者保護の観点から継続して派遣を行っても良いという厚生労働省の見解として出ていた。我々も事業停止ではありますがそれに関して最大限、労働者保護ということの中で、派遣を行えるよう書類をととのえた。期日が8月9日または10日であるか錯誤があったのは事実。我々自体がどう認識していたかというと、我々は労働局の適正な指導によりそれを継続して行っていたとの認識であった。なので違法性を自覚していたわけではなく認識もしていなかった。1部問題があるとして指摘された所は、実態として判断して頂きたいと労働局側に申し上げたが、あくまで
で手続き上、書類上の不備があるとのことで今回の処分になった。経営陣が違法性を認識していないし、指導もしていない。また現場が違反をしたかというとそういうことではない。一言で申し上げれば勘違い、錯誤。それに対する不備、書類上のミスがあったという事に関しては深く反省している。


業務停止になる前に確認はしなかったのか?

確認はしています。ですが全国のなかで派遣件数が何千件という膨大な件数なのでその都度・・・・。東京労働局としても派遣事業に対する業務停止処分は初めてのことで労働局側もどのような資料をいつまでに揃えるのか、全国一律に統一されていなかったという状況もあった。1部の書類は8月10日だったり9日だったり。こういったものが混在していた。新聞紙上に約900件も事業停止違反を行っていたとの表記、表現があったが実質的には900件もの違法派遣を経営陣が見過ごす、指導するような事は当然考えられない。労働局の指導に基づいて行ったつもりが残念な事に錯誤があり、それが最大の要因だったと思う。


などなど。10時50分、質問タイム終了。


採決をして10時53分、株主総会終了。



お土産は、





ドトールコーヒー

カフェラテ  10杯分
カプチーノ  10杯分
チョコレートドリンク  10杯分


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