エイチアイエスの株主総会

平成20年1月29日(火曜日) 10時30分〜
場所 ヒルトン東京 4階


今日2件目〜。1件目のパーク24はお土産を貰いに行っただけ。エイチアイエスは懇親会付きの株主総会です。

エイチアイエスの総会会場の最寄り駅は新宿駅。

10時ちょっと前に着いたので駅前のビックカメラに寄ってみる。
ビックカメラに寄ってカメラをいじって帰るのがいつものパターンですが今日は地元で献血する予定なので帰りはどこにも寄らない。

会場は新宿西口から徒歩10分。案内はどこにもいません。

新宿はビルばかりだから、どれがどれだかわかりにくい。ビルの屋上に大きく名前書いといてよ〜。



輪っかになっている信号機が目印になります。中央の白いビルが会場のヒルトン東京です。

10時17分、会場に到着。



飲み物は無し。冬だから良いけど夏だったらちょっと凹みますね〜。



会場は350人ぐらい入れる大きさ。参加株主は200人以上。


いつも通りの議決件数や監査役の報告があって召集通知の説明。説明はスライドとナレーション。

10時49分、社長から議案の説明。


10時53分、質問タイム。



「「株主N氏」」の質問(後で出てくる)


売上げが上がったが、経常利益が下がった。

一番の原因は外的要因。燃料チャージなどで海外旅行者が減った。前期は売上げと利益のバランスが崩れたと思う。

来期はどのような経営をするのか?→シェアを伸ばす自信がある。今後は増収増益にする。海外に支店があるのは他社に負けていないと思う。

現在の株価は1800円台。株価が低い。

重々承知している。株価に対してどのような事をするのか法令違反になる為ここでは具体的に言えない。IR活動をしっかりやる増収増益をめざす。

余剰資金が270億があるのでM&Aとかやって積極的にIRも出してほしい。

期待にそえるようにしたい。



ただの株主(後で出てこない)


銀座に富裕層向けの支店があるが増やすのか?→機会があれば他にも出したい。



株主T氏の質問

★その前に予備知識として★

トルコでバス横転、邦人客1人死亡2人重体21人けが

 【カイロ支局】トルコ中部コンヤ近郊で17日夜(日本時間18日未明)、大手旅行会社エイチ・アイ・エス(HIS)主催のツアーに参加していた日本人24人の乗った観光バスが横転し、同社によると日本人女性1人が死亡、2人が意識不明の重体となった。

 現地からの報道では、残る21人も重軽傷を負ったほか、トルコ人運転手1人も負傷した。

 事故当時、現場では大雨が降っており、バスは路面でスリップし、反対側車線の路肩にぶつかった後、横転したという。

 エイチ・アイ・エスによると、現場では地元の警察や救急隊員らによって救助活動が行われ、バスに乗っていた全員が4か所の病院に運ばれた。 - 10月18日8時28分

ヤフーで「エイチアイエス 事故 トルコ」で検索するともっと詳しくわかると思います。


ここから「「株主T氏」」の質問


業績は立派だと思う。先ほど安心と安全をモットーとしていると言われたが、個人的な話で恐縮だが子供がトルコにHISのツアーで行った。ツアーなので安心して行かせた。



2006年10月18日の朝5時半、HISから電話があって

「HISのツアーに参加した24人の人が乗ったバスが横転した。1人が亡くなった。2人が意識不明、そのうち1人の方は右腕が無くなった。他の参加者全員それぞれケガをした。」


安全安心をモットーにしているHISですから、その事故処理をちゃんとすべきだと思うが、すでに事故から1年3ヶ月たった。

23人の被害者にHISの提示した保障の条件金額は本当に信じられない金額でした。


皆さんいくらだと思いますか??


1番ケガが軽い人、15万円。1番ケガが重い人、私の娘の様に意識不明で生死をさまよった人間に105万円です。

これじゃーいくらなんでも安いという事で、現在23人の被害者のうち合意したのはわずかに6人です。

その方たちは結婚するとか、ケガが軽いとか、高齢でもういいとなったか・・・。


そういう話し合いを色々と続けていますが、残念ながら代表取締役社長や会長、専務などが我々の前に1度も出てきていない。


そこで、私の娘と一緒にこのツアーに参加した方、今日は株主じゃないので来れないですが、その方の証言があるので読みます。



「私はバスが横転する直前、起きていたので軽傷ですみました。事故当時、身動きをしない親友のTさん←これは私の娘です、を助ける事ができず、バスを後にし、大荒れの天候で被害者の後ろ向きを見ました。

そして事故現場では娘のIさん←この方は亡くなった方ですが、必死に探されるお母さんの姿を今でも思い出します。本当に戦場のような現場でした。

事故当初ホテルにはHISの対策本部があり5日近くHISの人と一緒に過ごしました。

△取締役、そこに座ってらっしゃいますね、は、

「亡くなったIさんには言葉がありません。事故原因を究明する事が供養になる」と言っていた。

その取締役はその際、

1つ、事故原因の追究、2つ、旅行計画書の提出、3つ、被害者家族に対する説明会を実施。

その3つをその場でお約束してくれました。

1年3ヶ月たった今、約束を1つも果たさないのが現状です。

私は事故以来、PTSD(外傷後ストレス障害)ともなう症状で苦しんでいます。事故原因の究明が私の状態回復になると信じています。

その私の思いをお客様相談室の○さん←事務局に座ってらっしゃいますね、から△さんにお伝えいただけるように、2月にお伝えしました。

ぜひ△さんに3点の回答をお願いします。

株主総会の貴重な時間を割いたことをお許しください」



これが私の娘と一緒に行った大学の同級生の証言です。


あまり時間を取るのもあれですが簡単にまず質問があります。



社長、11月27日付で各被害者にレターが届きました。

その中でこうおっしゃっています。

180日以内に医師が治療の必要と判断しおこなった医療費、入院、投薬、検査費用を当社の負担とさせていただく。


しかし実際は、HISはそれをやっていない被害者がいる。

全額を負担していない被害者がいらっしゃる。何度も事務局の方に提示した。

しかし、あなたは守っていない。なぜ守らないのか?


それから2つ目にですね、こう書いてあります。


本件、交通事故に起因してT様がこうむった治療費以外の損害につきましては具体的な損害内容、損害発生時の状況をかんがみて対応をさせて頂きます。

こう書いてあるから、我々被害者は当然、損害賠償に応じてくれると思っていた。


しかし今日に至るまで、どういう条件で損害賠償をするのか、提示はありません。


このような大きな事故になる可能性があるのだから、万が一の為の保険を掛けておいて、それで対応するのが通常だと思うが、

残念ながらHISは一切保険を掛けていなかった。


治療費以外の損害について対応すると書いてあるが具体的にどう対応するのか一切お聞きした事が無い。

15万円とか105万円の中にすべて入っているのか?働いている人、いない人によって、ずいぶん違うと思う。


なぜ、このようになっているのか、お聞きしたい。


HISはですね、現地のバス会社がやった事だから、俺たちには責任は無いという感じなのかと思う。

現地のバス会社との交渉につきましては誠心誠意、仲介させて頂く所存でございます。と書いてある。


ぜひ、仲介して欲しい。弁護士を仲介するなり。


私の娘には105万円提示されている。日本であれば3000万円はくだらないと思う。

死亡した方に105万円。この方にはおそらく億の賠償が出るかもしれない。

そうすると、誰と話す事になるかというとHISしかない。

HISのイスタンブール支店か?誰がやるのかわからない。仲介をやるといっているのにやっていない。


それから長くて恐縮ですが、もう1つお願いがあります。


こういう事故は過去にも何回もある。平成元年の6月20日の東京地裁の判決。

その中で、ツアー会社には単に旅行をすれば良いのではなく、旅行者の生命、身体、財産の安全の確保も契約の本質的な要素である。

安全な旅行行程を設定する義務がある。安全な旅行会社を設定する義務がある。

添乗員を同行させた場合には、添乗員が旅行者の安全を確保する為に指示を出す義務がある。


その3点がある。その1つも守っていないと確信している。


例えば、いったいどういう旅行を企画したのか?と聞いたらHISの担当からは旅行の企画書なんか無い。

それじゃあ現地を見て調べたのか?と聞いたらしていない。


このような事では、この裁判官のいう事は守っていない。見解をお聞かせ頂きたい。


それから安全にする為には当然、運転手もバスもしっかりしたのを選ぶべきですが、

この運転手はですね、トルコですから、イスラム教徒で事故当時、ラマダン中であった。

水はおろかツバも飲んではいけない、厳しい戒律であるが、

トルコでは観光に従事している人は、守らなくて良い事になっている。


ですが、この運転手はお茶は飲んでいたようですが、食べていなかった。


当日は朝の7時に家を出ました。夕方の7時半まで600kmの走行を1人で運転する事になっていた。

そして580kmの所ぐらいで事故をおこした。

バスのスピードに関して我々が調べたところ、相当ひどいスピードじゃないと出来ない。


事故をおこした道路の制限速度は65km。


転がったバスのメーターは88kmになっていたそうなので、おそらく事故当時は100kmぐらいで走っていたと思う。

相当なスピードで走らないと600kmは走れないとわかっている。

交通法規を守っていないと思うので、企画書を出して欲しいと言ったが、出してこない。


このバス会社は3000台を保有するトルコの大手の会社だが、

実はこのバスはバスの運転手の持ち込んだバスだということがわかった。


しかも運転手の奥さんのバスだった。


それではバスの保険はどうなっているのかという事になるが、我々、事故があってすぐ質問しました。


そしたら、保険の内容はわかりません。こういう説明でした。


それに残念ながら、このバスにはシートベルトが付いていませんでした。

もしシートベルトが付いていて、していなければ、被害者にも若干の過失があるかもしれない。

しかし、シートベルトが無くてもトルコでは違反では無いと聞いたが他の会社はシートベルトがあるバスを使っているし、

HISも過去にシートベルト付きのバスを使った事があった。


そのような危ない、保険内容もわからないようなバスを使って安全、安心と言えるだろうか。


添乗員には生命、安全、財産を守る義務がある。どういう指示をしたのか?

この添乗員は別の旅行会社から派遣された人だった。その件についても説明が無い。


社長、会長が被害者の前に出てきて説明して頂きたい。被害者家族に対する説明会をして頂きたい。

1人が亡くなり、2人が意識不明の重症、他20何人もケガをしている大事故である。


安全安心をモットーにしながら、いざ事故が起こったときに保障がきちんと出来ない商品は欠陥商品だと思う。


以上、長くなりましたがご回答願います。



<<社長の回答>>


事故当日、私にも連絡が入り、出来る限りの事をしたいという気持ちは今でも変わっていません。

まず、治療費の弁済をしていない件については保険を利用した後の負担額の解釈の違いがあると報告を受けている。

それに関してはもう少し調べて・・・・



<<この質問をした株主T氏が割ってはいる>>


100%持つと言っていた、書いてあった。



<<1番目に質問をした株主N氏が割ってはいる>>


議長!!何番のNです。

その保険とか保障とかは総会の場でこまかく言う事は、お互いの利害関係があって出来ないと思う。

株主総会は議案審議に関する株主総会であるので、先ほどの株主さんのその問題は、あなたたちの本社なり、きちっとした説明会を開いて必ず納得して頂ける話をして頂きたいと提案する。



大勢の株主から拍手。



<<この質問をした株主T氏が割ってはいる>>


Nさんのおっしゃるとおりです。私も本意ではない。しかし、我々の前にですね、社長も会長も現れない。



<<1番目に質問をした株主N氏が割ってはいる>>


わかりました。ここに来た株主は、みんな聞いたわけです。来年の株主総会までに誠意ある対応が無かったら、来年この場でもう1度話してください。



<<この質問をした株主T氏の回答>>


HISが真正面から向かい合ってくれるようお願いします。



大勢の株主から拍手。



<<社長の回答>>


私どもは出来る限り誠心誠意対応するという気持ちは今も変わっていません。

私、会長、他の役員が窓口になって対応するかは、この場では約束できません。

今回は、当社が法的責任が云々というのは相反しているので、

それに関しては代理人の弁護士から伝えているので、今後もそこで交渉して頂きたい。



<<この質問をした株主T氏が割ってはいる>>


今、おっしゃった通りなんですよね。こうやって逃げてしまう。



<<社長の回答>>


いやいや、逃げているわけではない。



<<この質問をした株主T氏が割ってはいる>>


社長、会長が出てきて1回ぐらい説明会をやっても良いじゃないですか?

こんな事故を起こしているのに。説明会を1回もやらないなんてありえない。



<<1番目に質問をした株主N氏が割ってはいる>>


同感!!



株主から拍手。



<<社長の回答>>


事故の説明会でよろしゅうございますか?



<<この質問をした株主T氏>>


もちろんそうだが、事故の説明があって、誰に責任があって、原因が誰にあって・・・

こういう事を説明するのが亡くなった方、今も苦しんでいる方に対する責任があると思うが。



<<社長の回答>>


いろんなお客様の個別の事情がありまして、すべてこの場で約束は出来ません。



<<この質問をした株主T氏>>


じゃー申し訳ない。この場で回答を求めます。

先の3点について約束した事をやってほしい。



<<×取締役の回答>>


説明会につきましては私が2回しました。その中でのお約束、

今回の事故の説明会、出来る限りの情報を開示したいと思っている。

先ほどの事ですが、弁護士の先生から付随義務、安全の確保をする事について弁護士から説明した。

法的責任、あと契約上の責任におきまして、説明を2回しましたが理解頂けなく、

その旅行業に詳しい弁護士に依頼しました。



<<この質問をした株主T氏>>.


まず、あの〜2回の説明会の件ですが、HISが主催して、すべての家族に声をかけて頂き、

そしてHISが主体になって事故の説明をして頂きたいという事。

で、×取締役がイヤイヤ出てきた説明会というのはですね、

この場でこんなことを言うのはイヤですけども、たまたま出張のついでにお会いした事が度々あった。

「説明会を何とかお願いしたい!!」、「イヤだ!!」というやり取りがあり何回かあり、

「じゃあ×取締役が来た時に、被害者に傍聴させますが良いですか?」と聞いたら、

そこまでは私には言えませんね、という事になって、被害者が傍聴しただけ。

HISが自ら被害の原因の説明をした会ではない。

企画書の提出について約束したが、いまだに出てこない。見せてください。



<<社長の回答>>


えー先ほどからのご意見を真摯に受け止めたい。

ただ株主総会の性質上、これ以上、個々の問題に関して、

この問題は法的責任にまで入らないと先には進まないので、この問題に関しての、

これ以上の回答は差し控えさせて頂きたい。



<<この質問をした株主T氏>>


私もこれだけの時間を取るのは本位ではありませんので、

先ほどの安全、安心、HISの社会的責任についてお答え頂きたい。



<<社長の回答>>


社会的責任について、一般のお客様を扱っているので出来る限りやる方針です。

現地の旅行会社の選定を間違えない、実地をしっかりやる。

更なる社会的責任について追求したい。



<<この質問をした株主T氏>>


時間を取った事を深くお詫び申し上げます。

来年の株主総会で素晴らしい対応だったと 、報告できる事を切に願って終了させて頂きます。



他の株主の質問。


質問するつもりは無かったが、今の事故のやり取りを聞いて一言言いたい。

今のやり取りを聞いて、HISの旅行に参加したいと思うだろうか?

いないと思う。私は思わない。株も売ろうと思う。事故が起こるのは仕方が無い。

その後の対応が重要だと思う。

この事故の事なんてみんな忘れていた。



<<社長の回答>>


厳粛に受け止めたいと思う。


11時51分、質問タイム終了。


議案の採決をして、新任の取締役の紹介があって、

11時54分、株主総会終了。

この後、懇親会ですがビデオを10分間、見せられる。


そして懇親会です〜。







やっぱ、寿司と刺身が好きだな〜。



12時50分帰る。

お土産は、



ヒルトンの甘い菓子パン(18cm×9cm×高さ10cm)
カード入れのような物

白いカード入れのような物はビーチボール臭い。ビニールの臭いがものすごい。
中には(左)「グローバルフォンカード」。5分間無料と書いてる。よくわからん。
右側のカードは「スキミング対策カード」



事故の件はどうなんでしょう?

保障はHISがしなければならないのか?事故を起こしたバス会社が保障するのか?
それとも旅行者が自分で入る保険で保障なのか?

HISが提示した15万円〜105万円は妥当なのか?

海外旅行に行ったことが無いのでわからない。

ま〜しかし、被害者の気持ちになって考えれば納得は出来ないと思う。
事故後の対応も悪いし。社長も説明責任を果たしていないし。

法律的にはどうなんですかね。

HISは「安かろう悪かろう」「貧乏人の安もの買い」という言葉がピッタリだと思った。


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